性生活の中で「始まる前に終わってしまう…」そんな経験はありませんか?早漏(そうろう / Premature Ejaculation, PE) は、男性によく見られる性機能障害のひとつです。これは単なる身体的な問題だけでなく、心理状態、パートナーとの関係、さらには全身の健康にも関わる重要なサインです。
泌尿器科専門医として、今回は早漏の治療法について徹底解説します。行動療法、薬物治療、そして手術治療まで、あなたに最適な治療法の選び方を一緒に見ていきましょう。

早漏とは?治療は必要?
早漏とは、性交中に射精をコントロールできず、非常に早く射精してしまう状態を指します。
この状態が繰り返し起こり、自信の喪失やパートナーとの関係に悪影響を与える場合は、早期に専門医へ相談することをおすすめします。
早漏の治療法は?
治療法は大きく2つに分かれます:1.非手術的治療(保存的療法)2.手術治療(構造的または重度の早漏に対応) 患者様一人ひとりの体質・心理的要因・性生活の状況に応じて、オーダーメイドで治療法を選ぶことが大切です。

保存的治療法(非手術的アプローチ)
治療法 | 内容 |
---|---|
行動療法 | – スクイーズ法:射精しそうになった時に、パートナーが陰茎の先端を圧迫して刺激を抑える。 ストップ&スタート法:射精感が強まったら一度刺激を止め、落ち着いたら再開する。 性交前の自慰:性交の1〜2時間前に自慰をして、次の射精をコントロールしやすくする。 |
心理療法 | 性的パフォーマンスへの不安やストレスへの対処、パートナーとのコミュニケーションを改善。心理カウンセラーとの相談が効果的です。 |
骨盤底筋トレーニング | 会陰部や骨盤底の筋肉(ケーゲル筋)を鍛えることで、射精のコントロールを強化できます。 |
コンドームの使用 | 感度を抑える厚めのコンドームや遅漏タイプを使用することで、自然と射精を遅らせます。 |
薬物療法 | 内服薬:選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)、PDE5阻害薬(バイアグラ、シアリスなど) |

低出力体外衝撃波治療(Li-ESWT)
慢性前立腺炎や慢性骨盤痛症候群(CP/CPPS) による早漏に対しては、
低出力体外衝撃波治療が有効です。
血流改善、神経の過敏抑制、射精のコントロールに効果があり、非侵襲的で安全な治療法です。

手術による治療(構造的異常や重度の早漏に対応)
手術名 | 説明 |
---|---|
陰茎背神経選択的切除術 | 陰茎の感度を調整し、射精を遅らせるために過剰な神経を切除します。 |
陰茎小帯切除術 | 短い小帯が原因の早漏に有効な手術です。 |
包茎手術(環状切除) | 亀頭を露出させ、徐々に感度を低下させる効果があります。 |
精索静脈瘤手術 | 精子の質や男性ホルモンの改善を通じて、早漏の緩和に寄与します。 |
亀頭増大術 | ヒアルロン酸や真皮粉末などを注入し、感度を抑えつつ見た目も改善。 |
結論:早漏は改善できます
早漏は正しい診断と治療を受ければ、十分に改善可能な症状です。
ほとんどの男性は、治療を通じて自信を取り戻し、満足のいく性生活を取り戻しています。
私は**泌尿器科医・謝政興(しゃ・せいこう)**です。
当院では、男性の性機能に関するあらゆるお悩みに対して、丁寧な診断と個別対応の治療プランをご提供しています。
お困りの方は、ぜひお気軽にご相談ください。
専門的なサポートで、あなたの「性と健康の自信」を取り戻しましょう。
